Corporate Overview

JCOM Co., Ltd. (J:COM) provides a wide range of services to 5.72 million households nationwide, including cable TV (specialty channels, BS, terrestrial digital), high-speed internet connection, smartphones, fixed-line phones, electricity, video entertainment, and home IoT.

Under the brand message “Making the new normal,” J:COM actively incorporates digital technology to offer new services that make customers’ lives more comfortable and enriched.


J:COMが提供する一連の各種サービスを安心・快適にご利用いただくために登録が必要なJ:COMパーソナルID(電話番号もしくはメールアドレス)は、お客さまに提供する複数のサービス・アプリと連携している。同社は、2019年8月から新たなJ:COMパーソナルIDの検討を行い、最新セキュリティ対策に追従しつつ、それとは相反するID登録やログインのしやすさ等の利便性の追求を継続的かつスピーディに行える柔軟性をもったID基盤へ移行した。

FIDO2実装において

認証については、従来、ID/パスワード認証に加え、電話番号へのワンタイムパスワード送信による多要素認証を採用していたが、

お客さまのさらなる利便性向上を目指しお客さまの普段使いの端末(スマートフォン、タブレット)から利用できる生体認証を使ったパスワードレス認証の導入を決定した。

実装に際しては、ID基盤の移行をサポートしたNRIセキュアテクノロジーズ株式会社(以下、NRIセキュア)のFIDO認証に準拠した認証基盤「Uni-ID Libra」を使用してFIDO認証を導入した。

当初は、指紋認証や顔認証など、ユーザーの使用OSやブラウザの仕様に依存する動作の違いがあり、FIDO認証初期設定の誘導に苦労したが、画面表示やサポートサイトの表記を工夫することで本課題の解決に至った。

導入による効果

2024年8月29日現在、パスキー(FIDOクレデンシャル)の登録数はID総数の16%に達し、また、生体認証が利用可能なサービス数は25にのぼる。今回の導入で、J:COMが提供するサービスの利用ユーザー数や認証数の増加に対してワンタイムパスワード送信のSMS費用が横ばいとなっていることから、利便性向上に加え、SMS送信費用の削減効果があったと推察される。

最後に、本事例についてお話を伺ったJCOM株式会社 情報システム部門 IT企画推進本部 アジャイル開発部 髙木 栞氏は、次のようにコメントしている。

「FIDO認証の導入により、われわれの目指している“お客さまがよりセキュアに、より簡単に”ログインしサービス利用できる状態へ大きく前進したと思います。今後、より登録が拡大しサービス利用が促進されると信じております」