FIDOアライアンスとW3C Web認証コミュニティによる技術標準への革新的な変更提案は、FIDO認証のユーザビリティと導入のしやすさをさらに著しく向上させることを目的としています。 その結果、安全なFIDO認証技術はインターネット上における主要な認証方式として、いよいよパスワードにとって代わることができるようになるのです。
本稿ではまずはじめに、FIDOおよびWeb認証の標準仕様により、これまでも非常に高い認証保証レベルを低コストで実現することができていたことについて説明します。 これは従来のスマートカード認証に代わる魅力的な手段であり、コンシューマー領域における高い認証保証レベルへの扉を開くものでしたが、世界レベルの大規模なFIDO認証の導入はまだ達成できていません。 そこで、現在FIDOアライアンスが取り組んでいる「マルチデバイス対応」FIDO認証資格情報(マルチデバイスFIDOクレデンシャル)の導入について説明します。これにより、ユーザーがいつでもどこでも、たとえデバイスを機種変更したとしてもFIDO認証資格情報をいつでも利用できるようになるため、多くのコンシューマー領域におけるユースケースでFIDO認証がパスワードにとって代わり得ることになるのです。 (国際版の日本語訳)